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コインパレスのコインコンシェルジュブログ

2020.03.31アンティークコイン , ブログ

【Vol.55 グローバルマクロニュース】「なぜ」まみれの日本 ~その1:コロナ対策遅れのなぜ~

【「なぜ」まみれの日本 ~その1:コロナ対策遅れのなぜ~】

拡大化する国内感染―――

新型コロナウィルスの感染が世界中で拡大しています。

それは、日本国内においても同様で、国内の拡大速度は徐々に急速化しています。

東京都では、3月下旬に新規感染者数が急拡大し、首都封鎖まで取りざたされることとなりました。

日本国内での出来事は諸外国と比して、独特の異質性を放ち、その特異な状況は日本国民ならず諸外国の方々からも目を引くものとなっています。

その様子は日々メディアで報道されている通りです。

国内外の人々が抱く、沢山の「なぜ」を2回形式、かつ、項目別にまとめさせて頂きます。

本稿では日本国内の状況を国外と比較しつつ、コロナ問題そのもの、そして日本固有の異質性を導出します

そして、次項においては金融面からの考察・比較を行い、日本固有の問題と対策をご提案させていただきます。

 

対策遅れのなぜ―――

検査体制の問題

・日本

日本国内の感染者数は、あまりに少なく見積もられており、3月最終週時点で1,500名を超える人数となりました。人口1億人の国内において、どう考えても少なすぎる数です。

その背景にあるのは検査数の少なさでしょう。
つまり、検査の絶対数が少ないため、陽性判明者も少なく出ている可能性が高いのです。

通常、今回のようなウィルス検査においてはPCR法というゲノムの一部を標的とした増幅法が用いられます。

この検査は、検体の温度を95度近くに上げることで、遺伝子の2重螺旋を構成している水素結合を切断します。そして、60度にまで温度を低下させることで、2重螺旋に戻ろうとするところを、プライマーというものに絡め取ります。

温度変化を加えるごとに、2倍に増幅さていき、最終的に100万倍単位での増幅を行い検査を行うのです。

この温度変化に時間を要するため、PCR検査は前工程を除いても、6時間程度を要するとされています。

また、前工程においても、検体から感染することはあっては、元も子もありません。何よりも慎重さが求められるのです。

PCR検査回数が少ない背景には、こうした「手間」と「時間」というボトルネックが存在しているのです。

 

・海外

海外ではPCR検査を初期からフル回転させており、ドライブスルー検査など先端的な検査方法も韓国を中心に行われています。

また、簡易キットも海外では多く使われています。

ですが、日本国内では使用可能な状態にあるにもかかわらず、厚生労働省の手続きに時間を要し、なかなか検査が進まないという状態が常態化しています。

米国では感染者数が世界1位となっていますが、それは検査を沢山行った裏返しでもあります。

国別感染者数(3/28,12時,時点) © ©Johns Hopkins University (JHU)

 

 

感染症対策の物的・人的キャパシティ問題

・日本

国内のPCR検査機器はそう多くはありません。
1日の検査可能件数は、厚生労働省管轄の国立衛生研究所や地方衛生研究所など、1日4,000件弱が限界とされています(2月末時点)。

そして何よりボトルネックとなっているのが人員面です。

本来「研究所」であるはずの施設において大量の検査を行っているのです。

不慣れな中で大量の検体を捌くというオペレーションを強いられ、現場にも負担がかかっていると言われています。

さらに、検査を行う技師が、感染者から取得したサンプルにより感染するリスクも存在しています。

こうした点から、慎重に検査を行わざるを得ないのです。

 

・海外

米国では日常から感染症対策が万全に行われており、バイオテロ対策をはじめとしたリスク管理が日常的に行われています。

そうした点から、多数の機材や専門人員も存在しています。

感染者を早期に把握し、隔離するという行動を迅速に取ることができます。

日本国にも日本版CDCのような、感染症対策専門の大規模組織が必要なのは明らかです。

 

国家レベルの組織管轄体制

・日本

縦割りの管轄も対策遅れの1つの要因です。PCRの1日のキャパシティが4,000件程度というのは、厚生労働省管轄の下での数値です。

農林水産省管轄の鳥獣用、文部科学省管轄の研究用のPCR機器を利用すれば、キャパシティは一気に増加します。

ですが、日本国内は縦割り管轄が強く、日本には省庁横断的組織が存在していません。
これが、他省管轄のPCR機器の調達を難しくしているのです。

 

・海外

先述の通り、米国ではCDCがバイオテロなど、感染症対策を専門的に行っています。

また、韓国にも同様の組織が存在しており、迅速に行動しています。

独立した組織、あるいは、省庁横断的な組織構造が海外の迅速なアクションの背景にあると言えます。

 

東京オリンピック

・日本

今回、日本の対応は後手だと指摘されています。
そして、一番の遠因だと言えるのが、東京オリンピックであったと思われます。

東京五輪の経済インパクトは対GDP比で数%にも上ると言われており、経済効果は絶大です。

何としても予定通り五輪を開催したいという意図が政府や東京都の対応から見え隠れしていました。

延期すれば、様々なコストが積み重なり、財政的な問題が発生するからです。

実際、東京五輪の延期が発表された3月4週に入ってから、首都封鎖といった本来行うべき措置が発動されています。

感染症対策は、経済と対策の比較較量が重要です。
対策を過度に行えば、経済に支障をきたします。逆に、感染症対策が遅れれば、経済に打撃を与えます。

この2つの間でのしがらみから、「動くに動けなくなった」というのが、日本政府の封じ込めが後手に回る背景となったと思われます。

 

・海外

海外でも経済と感染症対策との比較較量が行われてきました。
観光立国のイタリアで感染が拡大し、医療崩壊を引き起こしたのは、経済的な面に重きを置きすぎたためだと考えられます。

もちろん、イタリアの医療崩壊には、人口構成や人口密度・医療体制といった要因も多分に含まれていることは事実です。

ですが、日本にとっての東京五輪ほどの重要性を有するイベントは存在しなかったため、イタリア以外の国、例えばドイツでは早期に対策ができたと考えられます。

 

危機意識

・日本と米国

これまで、日本は軍事的に米軍に守られてきました。
故に危機に脆弱で、危機感が薄いという潜在的な要因があったと思われます。

忘れることができない、3.11の東北大震災においての日米の対応差、危機意識の違いがそれを象徴しています。

当時、指揮に当たった、統合幕僚長のお話にそれが伺えます。

米国側は福島の原発がメルトダウンしているという前提で物事を考えていました。
一方の日本政府はメルトダウンの可能性も「多少」は考慮して動いていたといいます。

米国サイドは、まずワーストケースを想定して、その上でアクションプランを積み上げていっていたと言います。

他方の日本では、状況を把握してからの行動であったため、アクションが遅れたそうです。

導出される日本の異質性―――

日本と海外との「対策遅れのなぜ」を比較することで、分かることは複数あります。

まず、圧倒的に感染症対策のリソースが不足していたという事実です。

日本にはバイオテロを想定した自衛隊の化学班も存在していますが、高度な訓練を受けた人員は少数です。

 

次に、国家レベルでの組織構成の問題があります。

米国CDCのような、独立した感染症対策の組織が存在しておらず、各省庁が縦割りであるという日本国の組織構造に異質性がみられます。

 

最後に挙げられるのが、日本政府・及び国民の危機意識の低さです

中東派兵など、常に戦争状態にある欧米諸国や北朝鮮リスクを抱える韓国は常に政府・国民とも危機意識が高いと言えます。

日本では、戦争経験者は高齢化と共に激減し、戦争を知っている世代は激減しています。
これが危機感や危機対応の遅さを引き起こしたとも言えます。

複数の要因が複雑に絡み合い、今回の対策の遅れを招いたと考えることができます。

まとめ―――

「自分の身は政府が守ってくれるであろう。」
日本国民の根深い部分に、そうした政府依存の意識が潜在意識下に植え付けられています

その意識は、戦後、時間が経過するにつれて増幅され、今後も増長されるでしょう。

もはや、自分の身は自分で守る時代になったと言えます。

そして守るべきは生命だけではありません。生命の次に大切であると言っても過言ではない、「資産」も自分自身の手で守る必要があります。

コロナ問題を発端とした金融危機から、実物資産への流れは急速に拡大しています。

資産保全の意味では、アンティークコインをはじめとした実物資産への投資で、大切な財産を護る事が、今後より重要となるでしょう。